2006年 02月 09日
遠いよ「チベット」は |
#節操なしの旅日記20
DELHI
どうせインド滞在は大して長くないとはいっても、何だかんだしてると1週間くらいにはなりそうな気配。
その間なにをしようかなんて心積りはまるでなし。
だいたいデリー3度目といいつつ、過去2回も観光らしい観光に一歩も手を染めなかったわたし。だって街中のインド人見るだけでお腹いっぱいになるわけだから、ね。
ただし、
前回までのわたしと今回との大きな違いとして、今ではれっきとした牧場主(ブロガー)になったわけで、そんな無責任な行動が許される社会的地位でもなし。
ってなわけで、チベット世界にかかわるものとしては、デリーにあるチベット難民の町「Majnukatila Tibetan Camp」を訪ねることに。
妥協案なのに渋すぎる!
という感想ならいつでも受け付け。「相変わらず前置き長すぎ!」の批判は受け取り拒否かも。
とにかく、
デリー北部にあるカシミール門から北に歩けばすぐ見つかる
という情報だけを鵜呑みに信じて出発。
まずはデリーにもとうとう開通した地下鉄(METRO)に乗車。
それはそれはセキュリティーが厳重。いちいち構内に入るため金属探知機を通るわけだから、そのたびにアーミーナイフ持参のわたしは身体検査。
基本的にはイスラム系分離主義者か、ヒンディー系、シク系原理主義者のテロ警戒。日いづる国からのイエローモンキーは探知機なろうがご用なし。警備員、
「はいはい、早く行け」
の態度。そのうち日本人がテロ要員としてスカウトされないか心配になるくらいだったね。
間違いなく地下鉄は便利で早い乗り物。たった9Rs払っただけで、歩けば一時間、オートリキシャに乗れば40Rsくらいしそうな距離を10分で結んじゃう。
このカシミール門駅はISBT(バスターミナル)とも隣接しているわけで、もっと旅行者の姿を見ないのが不思議なくらい。皆さん、デリーじゃ地下鉄乗りましょう。
で、それから約1時間半。
地下鉄に乗ったのと同じくらいの距離を歩きました。いや、往復だからその倍は歩いた事になっちゃうのかも…。
またいつもの癖。
メーンディッシュはなるべく後に取っとく性格だから、カシミール門方面から北に北に、いつの間にか駅3つ分の距離をぶらぶらしちゃったわけ。
別に絶対に誓って迷ってたわけじゃあないんだけど、
「もう今日は見なくていいかな」
と思ったところでようやく、ハイウェイの陸橋の後ろ側、かろうじて見え隠れするくすんだタルチョ(蔵語の経文記された小旗)を発見。
「そこにいたことは分かってたんだけどね。それにしてもその隠れ方は異常でしょう。少なくともぜんぜん分かりやすくないし…」
難民キャンプというと結構広い敷地にぼろ小屋やテントが無数に建てられてる光景を想像するんだけど、ここは完全密集型。
4階建てくらいの危なっかしい建物が迷路のように入り組んだ路地を挟んで林立しており、香港にある「重慶マンション」のミニミニ版みたいな赴き。
チベット人が集まるところには決まって寺院もあるわけで、金なくてもおごる時には無理して見栄を張りまくる中国人みたいに、狭い敷地ながらそこだけはかなりのゆったりスペース。
◎参考写真:ラダック(北インド)系の寺。本堂にはやはりクンドゥン
このデリーの中のチベットエリア。
100m四方あるかないかだったのはかなり意外だったけど、交通量の多い道路に面した側は若干騒がしいながらも、逆側は野良牛遊ぶヤムナー川なんでかなりゆったりした時間が流れていて、もちろんうるさくもなし。
なによりチベット系住人が多くいるということは、わたしらがうろついてもそう目立たないのもよろし。
ついでにバスターミナルまでは500mもなし。
要するにわたしの場合、スタートの段階で北上するため選んだ道自体が違っていたというわけ。よくよくお茶目すぎるわけだけど、これだけ近いなら早朝にISBTを利用する時などは前日このエリアの宿を使ってみるのもお勧め。
おいしくて安そうな中華料理屋もあったりしたんで、インド料理に飽きた人でもOKでは。
もちろん火鍋はないんだけど(禁断症状?)。
宿代(HOTEL PAYAL) 120Rs
by itoyamamakoto
| 2006-02-09 18:07
| またまた旅に出ました