2007年 03月 26日
JNUジャングルの実力 |
希少鳥類に続いて今度はcivet
緑豊かなJNUキャンパス
【3月26日=TIMES OF INDIA】 New Delhi:Jawaharlal Nehru大学(JNU)の緑あふれるキャンパスでまた珍しい動物の生息が確認された。市街地で見られることは非常にまれなpalm civet(ジャコウネコ科、写真*1)で、金曜日に同大職員によって発見された。
すでにYellow Wattled Lapwing(*2)やSirkeer Malkoha(*3)、Golden Oriole(*4)など、多くの稀少動物たちの生息地として知られる、ここ学びの森の生態リストに新たに加わることになったcivetは、猫にも似た外見で「Musang」という名前の方がおなじみ。
JNUのLife Sciences Department(生物科学部?)の技術アドバイザーを務めるSurya Prakashさんが発見した。
「本来夜行性の動物だが、見つけたのは日中だった。さらに興味深いのはここが町の中だということ。デリーはcivetの生息地として知られてなかったのだから」とPrakashさんは話した。
Wildlife Institute of India(インド野生動物研究所?)によると、この夜行性動物は通常グジャラートやジャムー&カシミール、西ベンガル、アッサム、アンドラ・プラデシュなどの各州に生息している。
それがJNU内の豊富な果物や緑の魅力にひかれたのだろうか、首都デリーのこの場所に暮らしていたのだ。civetはマンゴー、ランブータンなどが主食だという。
「JNUのキャンパスには多くの果樹があり、また人間も生活している。このことがpalm civetの生息が確認された理由になっているのではないか」とPrakashさん。
この細身で足の短い動物は体重約11ポンド(≒5キロ)前後。耳は小さくかすかにとがっており、鼻もまたとがっている。ごわごわした灰色または茶色の体毛に覆われ、黒の斑点も見られる。
近年、同大学は首都にいながらにして野鳥を観察できるスポットとして知られてきており、緑のキャンパス内には鳥類125種、蝶類40種が生息している。
大学内で確認された稀少鳥類にはblack Francolin(*5)、Alexandrine Parakeet(*6)、plum-headed Parakeet(*7)、flamback white capped bunting horned owl、そしてyellow-crowned Woodpecker(*8)などが含まれている。
Prakashさんは学内の愛鳥家で組織する「Gauriya」というグループを設立する計画だという。
同大学のB B Bhattacharya副学長はPrakashさんにキャンパスの生態系を守る重要性について、学生たちの関心も高めてもらうよう依頼している。
デリーには現在、330種類以上の鳥類が生息している。
【評】
この日記ではたびたびJNUジャングル、ジャングルといってきましたが、
大学なんだからキャンパス外よりは緑が多いかもしれないけど、いくらなんでもジャングルなんて…
とまゆつばでご覧になっていた方がいらっしゃれば、真相を知っていただくに格好の記事だと思って今回、ピックアップさせてもらいました。
JNUは1969年の創立。歴史は浅いながら、さすがは初代首相の名を冠した大学だけあって敷地面積約1000エーカー(≒4平方キロメートル)と超大盤振る舞い。
大ざっぱに言って2キロ×2キロの敷地内に学生寮や各学部の建物、図書館などが点在しております。
ただ、ちょい上に登場したGoogle Earth的写真で確認できるとおり、「その他手つかず部分」がかる〜く8割くらいをしめてるわけで、まさに「大自然の中の小さな大学」。はい、すばらしい環境で勉強させてもらってます。
ちなみにわたしらの暮らすチャンドラバーガ寮は、野生の王国の「生」の字のちょっと下くらい。こっから画面中心近くの変な青い印までが1キロくらいでしょうか。
このような敷地の外れだろうが、寮の部屋窓から直接、近くのブッシュに草を食べにきた体長2メートル近いnilgai(青牛、♂*9)なんかが拝めます。
授業にでるため、バイクでリングロードをかっ飛ばしてたら驚いて歩道脇のジャングルに逃げ込むクジャク(*10)にもしょっちゅう遭遇。
休日、人気のない大学ビル近くを歩いてたら我が物顔でキャンパスライフをエンジョイするお猿さんの群れと遭遇してみたりだって。
ヘビやリス、インコやカラスやハトなんかは当たり前。
そのほかジャッカル(*11)やマングースなんかも生息してるんだとか。とにかく「デリーで最も豊かな生態系が残るジャングル」ということは間違いないでしょう。
あっ、そうそう。今回の記事は
palm civetもいましたよ
って話でしたね。
いまいちニュースバリューは???(★★☆☆☆)ながら、最近お世話になりっぱなしのwikipedia(日本語)によれば、ジャコウネコ科のパームシベット亜科に属してるらしい。
ジャコウネコといえば、やっぱ
オス、メス共に、性器のそばにある「会陰腺」から独特のにおいの分泌物を出し、この分泌物は医薬品、香料として用いられている。漢方では霊猫香(れいびょうこう)といい、気を巡らし脳を覚醒させる作用があるとされる。また、古来より制汗剤や媚薬として用いられてきた。クレオパトラが媚薬として用いたことでも知られている
で、わたしも右にならえに存じておりましたが、厳密な意味でだとこのpalm civetは「ジャコウネコ亜科」ではないから、このニュースを知った密猟者たちがJNU内にうようよし始めるほどには貴重じゃないのかも。いや、間違いなく(笑)。
ただ、身近な場所にこれほど色んな動物がいてくれるってのは、本当に得難い経験でありまして、一時期わたしら日本人留学生連中も真剣に
「JNUのジャングルクルーズで日本人観光客を案内したらうけるかも」
なんて言っておったのですが、記事によれば愛好者団体ができちゃうんですな。本当にジャングルバードウオッチングツアーが開催されちゃうかも。
かなりの動物好きを自認するわたしですが、その反動なのか、鳥にはついては「鶏をしばく」以外に全く興味なし、その手の活動に参加することはないでしょう。
それにまだまだJNU内人間生態ウオッチングの方で十分楽しませていただいておりますから(笑)
by itoyamamakoto
| 2007-03-26 02:02
| これは面白ニュース!?