2005年 05月 21日
五台山なれば五体投地 |
「留学生」ってのは肩書きだけ。
ほんとはただの旅行者のわたし。
今度は五台山に行ってみました。
で、どうなんですか?
そうですか。どこだか分かりませんか。
北京の南西約300キロ。山西省の北西部。
3000メートル級の山々に囲まれた結構息が切れる場所なのです。
おぢちゃん。
そこはどんなとこ?
何があるの?
子供たちの素朴な疑問が私の耳にも届きました。
実は、中国仏教界の四大聖地の一つに挙げられる大層なところ。
学問の仏様「文殊菩薩」ゆかりの土地だとも言われちゃったりして。
ならば、「学生」として、行かないわけにはいかないじゃないですか。
幼き頃より、「田舎の神童、大海を知らず」と言われ続けてきたわたし。
あやかるまでもありませんが、文殊ちゃんとは仲良くしたかったりはする…。
愛読してます旅行指南「在路上 山西」によれば、五台山行きバスは8時半発。
てな訳で、5時半起き。
小金持ちの北京人よ、ありがとう。
土曜日の朝、南方面行き高速がこんなに込むとは思いませんでした。
五台山行きのバスが六里橋汽車站を出発したのが午前8時半。
でもね、いくら広いって行っても、北京市を出るまで、約3時間。
それって、っっっっっっっっっっっっっっっっっっっって、ありえねぇー。
あなたたち、自慢の愛車を乗り回したい気持ちは分からんじゃない。
ただ、こんな渋滞を引き起こしてまで、いったいどこ行こうっての?
そげん聞いてもよかろーか。
いや、よかろーもん(方言反語Version)。
さて、何とか、五台山にはつきました。
すでに午後5時が近づいていますが。
おまけに、思った以上に寒かったりする。
点在する寺院の中からとりあえず選んだのは、一番目立つお寺。
集落の中では一番高いところにあった「黛螺頂」。
よく分かんないでしょうが、だいたい55度の角度で見上げます。
108の煩悩をさらに10倍した1080段の登り道が待ちかまえてました。
煩悩とは縁もゆかりもない節操あふれる生活を送っていますが、向こうさん、至って容赦はありません。
でもね、私だってパボンカを制した男。
何をかおそれる恐れるに足らんや。ですよ。
そう。
まるで、キナバル登山競争に毎年参加するアスリートのように。
12分30秒にも及ぶ自分との格闘を乗り越え、頂上は気分はそう快。
景色以外は何の印象も与えてくれなかった「黛螺頂」 は、10分で終わり。
でもね、軽やかな気持ちで下ってるとき、また見ちゃったのよ。
◎参考写真:五体投地して上ってくるおっちゃんを。この1080の階段を。
ここはチベットじゃないけど多分標高は2500メートル前後。
登りの時は自分も下向いててよく見ずに、かるーく追い抜いてやりました。
やっぱり仏教の聖地だし、結構真面目なところに来ちゃったんだ。
「ほんとご苦労さんです」
気持ちは謙虚。
おっちゃんにカメラを向けてしまうのでした。
あとはもう、おきまりのコース。
羊肉と豚肉の串焼きを10本ずつ(合計130円)買って、部屋での晩餐。
町内のスーパーで買ったビール、その名も「苦瓜ビール」も苦みは一般。
これじゃぁ、北京にいるのと一緒じゃん。
そんな突っ込みを自分に。
面白くなかったってのかって?
旅行はまだ始まったばかり。
明日以降に期待しようじゃないの。
そう、自分自身を鼓舞するわたしなのでした。
by itoyamamakoto
| 2005-05-21 02:44
| またまた旅に出ました