2005年 07月 09日
道楽こうして極まれり |
杭州の男社長、消防団創設
ベンツはお嫌い、消防車にぞっこん
設立1年余で出動77回
【7月9日=新京報】
《杭州日報》を元にした本紙報道
杭州に住む民間企業社長の李立興さん(44)は、ベンツにそっぽを向けるかわり消防車にはぞっこん。思いが高じて自ら民間消防団を創設してしまった。
「いつの日か金持ちになったら、絶対消防車を買ってやるんだ」。李立興さんが12才のある夜、隣り家から突然の出火。命からがら逃げ出したものの、家族は家財道具を持ち出すヒマもなく、ただ家が灰になるのを眺めるしかなかった。その年、彼は密かにこの思いを胸に抱いたという。
そして去年の4月、彼の夢はついに実現。仕事に打ち込んで一定の財産を得た彼は、70数万元(約1000万円)を投じて消防ポンプ車2台と照明車1台、指揮用の車両を買い入れ、名実ともに強力な民間消防団を結成した。団員13人はすべて彼の工場の職員が兼務。「工場内にベンツがあるより、消防車が停まっていたほうが便利」という。
李立興さんも「1990年代には私もベンツを所有してましたたが、現在はなし。たいていの時間は消防司令車両に乗ってますし、消火作業はわたしの趣味になりました」。彼の消防団は民間組織とはいえ、正式な訓練を受けており、結成以来、出動は77回に上っている。
【評】
金満社長の道楽もここまで行けば立派な社会貢献といえるでしょう。
日本だとおそらく、消火栓の使用や消防車両が一般道を通行することなど、とにかく色んな規制にがんじがらめになって、こんなことはまず不可能。何より一般人が火災現場にはいることは、警察が絶対に反対するはず。
もっとも日本の場合、各地に消防団というれっきとした組織があり、地方の名士がそこに名を連ねているというケースはまったく珍しいことではありませんけれど…。
ただ今回のポイントはやはり、社長の所有欲を満たしているというところ。
それでも創設から400日あまりで出動77回ということは、消火活動はほぼ5日に1回のペース。やっかいなことに火災は時間を選びませんから、真剣にやればやるほど気の休まる時間がなくなるという、やっぱり大変な任務です。
一見融通が利かないようで、日本より物事が大胆に進んだりする。「人治国家」の面目躍如といったところでしょうが、この辺はまだまだわたし馴染めませんね。★★★☆☆
by itoyamamakoto
| 2005-07-09 23:12
| これは面白ニュース!?