2006年 09月 14日
実に平穏なストライキ |
「こんな遅くまで飲んじゃって。授業大丈夫なの?」
「えっ、明日はストっすよ」
「ほぅ、誰がそんなこと言ってんの?」
本日あらたにCHANDRABHAGA HOSTELに転がり込んできた2人の日本人旅行者を酒の肴にして開かれていた宴の席上、Yoちゃんから思わぬプレゼント発言。
同席のインド人マキシに聞いてみれば、確かに全学的なストがあるらしい。
「寮の施設改善とか、学生自治会の権利拡大なんかを求めているみたいなんだけど…」
みたいなんだけど
働きかけど働きかけど学生の暮らし楽にならず
ていうか、たぶん
呼びかけど叫びかけどインドの物事前に進まず
って展開なんでしょう。
しらふだったら
「そんなん実際、先生が成績を盾に教壇に立ったとしら抜け駆けで授業出ちゃう奴らも多いんじゃないの」
と疑心暗鬼の猜疑心。
ストが成立するかなんて眉唾もんってかんじで鼻で笑ってしまうとこなんでしょうが、すでにオールドモンクの優しい抱擁力に全身つつまれてLOVE&PIECE(お気楽モード)のど真ん中。
「じゃあ、飲みますか。ストに乾杯っ!」
「学生の権利追及の歩みを緩めるなっ。飽くなき闘争に栄光あれっ!」
と明け方4時近くまで。
で、のどの渇きで目が覚めた10時すぎ。
本来ならば12時から1時まで「インド外交政策」。さらに本日は「政治思想」の補講まで1時から2時まで入っておりまして。
ここで2度寝をきめこめるほどにはまだ「インドの流れ」ってやつを肌で理解できていないわたし。
外交のおばちゃん教授はあんま熱心そうじゃないからすと受け入れはっぽいけど、政治思想のバクシ(教授)の方はかなり癖の強いキャラだからなぁ。学生一人も居なくったって意地で授業を開くタイプかも
などなど考えると、
「やっぱちょっとのぞきに行っといた方がいいのかも」
とノート類をリュックに入れて教室方面へバイクでGO。
するとすると、
◎参考写真:そこは日頃のにぎわいとは対照的なもぬけの殻
節操なく止められてるはずのバイク、自転車類も、入り口前の階段に腰を下ろして談笑する学生たちも、日がなだらりと昼寝に興じる野良犬たちの姿まで少なめに見えたりする。
当然建物内に入ってみても学生の姿はほぼ皆無。インターネットを利用しているのが数人いるくらい。時々すれ違うのもたいだいは建設作業員か食堂の兄ちゃんたち。
状況を尋ねる人を見つけるのも難しいくらいうら寂しさが漂っちゃってる。
「これは大丈夫でしょう。結構みんな団結なのね」
素直にちょっぴり驚いちゃったわたし。
思い返せばストなんて大学一年生のとき以来。
同じように学生の権利拡大なんかを求める学生会の要求で、わたしが在籍していた文学部では前期テストがほぼ中止に追い込まれたのでした。
あのときほど学生会の存在をありがたく感じたことはなし。そしてそれが唯一、彼らに対して抱いた感情だったりする。あとはもう水か空気みたいな存在だったからね。
後期テストも同じようにストもくろんだ時なんて、当局側の巻き返しにあって、混乱の末にごたごたでテストが実施され、何の準備をしてなかったわたしはかなり影響を受けたもんです。
そんな懐かしいイベントまで思い出させてくれた今回のスト騒動。
キャンパスをざっと見回した限りは拡声器なんかを使って騒動を起こしてるって雰囲気でもなかったみたいだし、きわめてジェントルに行われているなって印象。
次からはもう、スト前日はさらに深酒させてもらうことにいたしましょう(笑)。
by itoyamamakoto
| 2006-09-14 12:55
| エンジョイ!学生生活