2006年 06月 02日
ホント最後?丁青な日 |
ホント最後?チベ旅15
丁青(ディンチン)
はてはてもう何日目になるのか、考えるだけでもいやになってくるような丁青の日々。
やっぱり正しい手順をたどってチベット入りするべきだったか
やっぱりこっそり入るにしても「メジャーな密入境ルート」をとるべきだったか
などなど考える時間はくさるほど。
でも、本日は正真正銘の「勝負デー」。
何を勝負するかって、昌都発那曲行きのバスが夕方にはこの俗世界から隔離された町、丁青にたどり着くはず。そこでバスに空席があれば、晴れてこの生き地獄から開放されるってことになるわけで、その勝負以外にありえないでしょう。
わたしの泊まってる交通招待所ってところが、バスの停泊地になってる関係で、宿の女主人が途中乗車の手配を扱っております。
もちろんわたしはこのおばちゃんとすでに「ねんごろ」になっておりまして、本日、バスが無事に昌都を出発したこと(天候次第で運休だって日常茶飯)、全ルート分の料金を払うことで席を確保(一席分は空席のままで出発)してもらってること、すべて確認ずみなんだけど、やっぱりこの目でバスが招待所の駐車場にたどり着くまでは信用できない。
でも、わたしにできるのは待つことだけ
なんか恋に焦がれる可憐な乙女のような状況だけど、実際にはひまなのでまたお散歩。なにせ本日は丁青入りして一番の晴れ模様、さすがにまたしても「DVD&ネットバー」ではおてんとさまに申し訳がたたない。
出かけたのはやっぱりあそこ、ワンパターン。
ボン教のお寺「ディンチン・ゴンパ」とボン教徒のくらす「丁青村」なんだけど、雨に悩まされた前回と違って活動的なのはわたしだけではないようで、道端には見たことないような花がいろいろ花を咲かせ、村人もたくさんお散歩されてまして、格好の写真ねたになっていただきました。
そんなことだけでも、ちょっぴり幸せな気分になれる安上がりな自分なんだけど、もちろん最大の幸せはさらにてぐすね引いて待ち構えているわけで…
かなりいい汗をかいたこともあって、丁青入りして以来はじめてシャワーをあびて身を清め(そこそこ、日数を数えないように!)、さすがに勝負パンツこそはかなかったものの、今か今かと待ち人(バス)の到来を待ちわびておりましたよ。
午後7時。
いきなり暴風が吹き始め、雷が鳴り出したのにはさすがに信心浅いわたしも不吉なものを感じてしまったんだけど、数分後、
「ぷっ、ぷっー」
どでかいクラクションを鳴らしながらやつがやってきました。フロントガラスにはこれまたどでかい「昌都←→那曲」の表示。
もちろんこれだけじゃ安心できないわけで、すばやく車内を観察すれば、かなりの数の空席を確認。
久しぶりにデストラーデ級のガッツポーズ。
さらに予想以上に空席があった、つまり途中で乗ろうとした客を乗車拒否することもなかったということで、料金も丁青ー那曲の正規料金210元でいいというから、ガッツポーズもOK牧場級(意味不明)。
運ちゃんから購入したチケットは行き先や人数をノートの切れ端に書いて手でちぎった「シンプル・イズ・ベスト」なものだったけど、それもOK牧場。
と・に・か・く
あした、この丁青を出られる片道切符を手にいれたわけ。
ん?
天気悪かったら? って
そんな不吉なこと言わないでよ。
◎参考写真:ほんとにほんと、何の後ろ髪引かれることもございません
by itoyamamakoto
| 2006-06-02 12:18
| またまた旅に出ました