2006年 05月 12日
最初で最後民族大食堂 |
「中国と日本の関係は重慶火鍋に例えられると思います」
「ぐつぐつと煮えたぎる鍋の様子は発展する中国経済を象徴しているみたい」
「火鍋にはビールが欠かせませんが中国経済にも日本の存在が欠かせません」
今週土曜日に重慶市で開かれる中国西南地方の大学生を対象にした日本語スピーチコンテスト。西南民族大学からも日本語科の学生2人が参加、そのうちの一人にはちょくちょく飯食ったりだべったりしてる朝鮮族の3年生春ちゃんが選ばれました。
この日は本番直前の最終テスト。
塾長たち日本人教師2人に混じって、いったいどんなことを話すのか興味津々なわたしも急遽、その練習を覗かせてもらうことに。
冒頭に並べたのはその春ちゃんの演説内容。
スピーチコンテスト的には少々くだけすぎな感があるものの、開催都市である重慶の「ご当地ネタ」でウケを取ろうというこの狙い。
実は塾長のアイデアがだいぶまぶされておりまして、日ごろ「火鍋愚弄隊」として火鍋への罵詈雑言を並べ立てるあの男に火鍋を「ネタ」として使われたと思うと、内心忸怩たる思いがないわけじゃなし。
でも重慶大会を勝ち抜けば、相変わらず太っ腹な外務省さんの考えることは分かりません。全国大会はなぜか@東京。もちろん交通費は全部日本大使館もち。
「火鍋」をネタに東京行きの栄冠を手にしたならそれは火鍋隊冥利に尽きるというもの。ということで、わたしも場外乱闘は差し控え、愚弄隊とは一時停戦協定。
「ついつい、『おねえさん、ビールもう一本ね』と言いたくなってしまいます」
とか、
「というわけで、コンテストが終わったらみなさん、火鍋を食べにいきましょう」
真面目な内容をだいぶ削って以上のコメントを付け加えてもらうことにしました。もちろんちゃんとした日本語の修正もしてあげましたよ(笑)。
さあ、春ちゃん。重慶では火鍋隊背番号「泡菜(キムチ)」としてその実力を十分披露してきておくれっ!朗報を期待してます。
まあ昼前から、そんな火鍋のことばかり考えてたら当然お腹がぐうぐう鳴り始めちゃうわけで、胃袋は完全赤色カプサイチンモード。
昼ご飯は前日から三遊亭あほ陳に学食をゴチになることになってて学食前で待ち合わせ。
あほ陳については今さら多くを語らず。なぜか今もってアクセス数が減らない「マジボケレディー復活(→http://itoyama.seesaa.net/article/10326112.html)」を参照あれ。
そういや彼女には以前「ウサギの頭」をご馳走になりました。そんな女の子。
ところで先学期、丸4ヶ月間、この大学で学んだわたし。学食にはほんっと大変お世話になりま………………………、せんでした。
食堂めし=安かろう、まずかろう
という固定観念があるし、だいたいメシ時に押し寄せる一般学生と仲よく列に並んで、作り置きの肉系、野菜系メニューをぶっかけて飯を食う気にはとうていなれず。
学校の門を出ればいくらでも安メシ屋があるわけで、一食100円と学食50円だったら100円をえらぶのが社会人経験者というもの(意味不明)。
それでも今回あほ陳さんの誘いを受けたのは、久しぶりにアホな会話を楽しみたかったことと、「いちどくらい食っとかないと…」という思い出作りモード。
塾長と2人、あほ陳に連れて行かれたのは食堂2階。
これまで1階しか見たことがなかったんで知らなかったんだけど、この階には注文に応じて料理を作ってくれるコーナーもあって一品4元(60元)から。
お腹の弱い塾長はマイルドな糖酢里脊(酢豚)を、お腹が辛いわたしはどす黒い水煮牛肉をそれぞれ注文。共に6元もする食堂内で最も高価なメニューなんだけど、それでも大学周辺食堂の半額。
「安いからどんどんたのんで下さい」
と正直なあほ陳。「別にこれ以上いらないよ」と言ってたのにテーブルには結局、彼女のアレンジも加わって計5品。
◎参考写真:多分この昼学食で最も豪勢なテーブル。こげん食えるわけなかろ〜もん
重慶火鍋には及ばないものの「水煮牛肉」はやはり四川料理の代表格。惜しげもなく唐辛子と山椒をふりかけた外面に騙されちゃった塾長&あほ陳。一度も箸をつけることなく、頼みもしないのに水煮牛肉はわたしの独り占め状態。
肉料理と思わせておいて表面以外は全て安上がりなセリやネギ、モヤシ、レンコンなどの野菜類がぎっしり。汗もかけたしバランスよい食事もできたと一人満足。
旨いか、旨くないかではなく、辛いものが食べたいときに辛いものが食べられたことに満足したわたしでした。
しめて28元。あほ陳、ゴチになったね。
by itoyamamakoto
| 2006-05-12 16:13
| 食い物、飲み物腹一杯