2006年 03月 24日
ラサでチベに飽きたら |
太陽島にいけばOK牧場。
太陽島?
別名「中和国際城」
キチュ(ラサ河)にできた中洲の一つ。記憶に新しいところでこの前の日曜日、わたしがさまよったのは仙足島でした。
この2つの島がキチュ中洲の二大巨頭であらせられ、仙足が住宅地をメーンに開発されてるとしたら、太陽は主に商業地として発展させたいみたい。それも完全に「中国」として。
場所はポタラ宮のほぼ真南で、大きさはジョカン、バルコルを中心にした正真正銘旧市街エリアよりも若干大きい程度。
そこにレストラン、高級ホテル、飲み屋、お茶屋、ショッピングマーケット、遊園地などなど、大陸チックなものがすべて勢揃い。
たとえば、中和国際城小商品市場。
成都だったら荷花池市場、北京だったら紅橋市場があるように、
「品質は二の次。とにかく安く、そして出来ればブランドもんで」
という中国の典型的市民の需要を満たすことを第一義とするようなマーケット。
もちろん北京や成都ほどホンモノチックなものが売ってるわけじゃないけど、偽ファミコンのカセットや超女などアイドルのブロマイド、文房具のまとめ売りetc。
◎参考写真1:ねっ、中国滞在者ならこんなところで買いもんしたことあるっしょ
そしてたとえばナイトライフ。
中国の中級以上の町だったら、
「こんな巨大な建て物作っといてどれだけの客を入れるつもりなんだ」
みたいなカラオケとかバーを見たことないっすか?
お姉ちゃんたちがけだるそうに入り口でだべっているやつ。
そのくせバドワイザーとかで無茶苦茶ぼってくる店。
◎参考写真2:ねっ。背景の山とかはちょっと違和感だけど夜になりゃきっと…
さらには、遊園地。
子どもたちはゴーカートやメリーゴーランドに歓声を上げ、大人たちは渋くビリヤードに興じる。そんな家族全員が幸せになれるような施設も。
◎参考写真3:あれっ、飛行機に乗ってるのもしかしておばちゃん?
もちろん最後は食べ物屋。
島のあちらこちらに食いもんを出す店は散らばってるんだけど、圧巻は金珠一路というほぼレストラン街。実はこれこそ市場とか遊園地とは比べもんになんないくらいにすごくって、冗談抜きにバルコル一周分くらいはありそうな長さ。
ちなみにバターの香りのする店(チベタン食堂)は、私の見た限り一軒もありません。イスラム食堂でさえも島内の他のブロックにはあるものの金珠一路にはほとんどなし。
すべては中華料理屋で占められてる
と言ってもいいくらいでしょう。
◎参考写真4:だからこの景観。火鍋、火鍋、茶楼、粥、火鍋、ひらべ(笑)
ちなみに島の端っこは、北京有数の「貧困地区」と指摘されて話題を呼んだ大柵欄地区のような長屋地区。およびそその住民らが営む中古ショップ、廃品回収屋が軒を連ねる一角もあるんだけど、それは「西藏商報」などの新聞各紙によると、
文明都市らしくない、国際城にふさわしくない
とのことで環境美化、区画整理の対象になってるとのこと。そのうちなくなるんだろうね。被害者は別にチベット人に限らないってこと。
とはいいつつ、このまま漢民族のゲットーとして発展を続け、なんかあったときはここに避難しさえすれば長期戦だって持ちこたえられるんじゃないか
と思うくらいにチベットを感じなかった「太陽島」。ちなみに川を挟んだ向かい側は自治区共産党委員会および自治区政府。
中央政府から派遣された高級役人たちが単に身近で遊べるところがほしかったから作っただけじゃないか
そう思えるくらいに中国チックな「太陽島」。
はるばるラサまでやって来てチベットに飽きた方。中国本土が恋しくなった方。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。まあ、いないよね。
by itoyamamakoto
| 2006-03-24 12:42
| まちかど歩けば新発見