2006年 02月 19日
ブハラは2500年の古都 |
#節操なしの旅日記30
Bukhara
って言うけれど、確かにそれだけのことはあり。
街中を歩いてるだけで、
ヤーパンニ
コレアニ
続いて、
タリバン
キタイ
など。
さらには
チン
だの
オシン
なんて呼ばれ方をすでに経験積み。
街角の皆さんどなたもかなり想像力がおありのようで…
「ヤーパンニ」が正解(いちおう)。それ以外だと、
「コレアニ」ってのは韓国人。
実はウズベキスタンをはじめとする中央アジアの国にはかなりの「韓国人?」って人たちが暮らしてたりする。これほとんどスターリン時代にソビエト沿海州から移住させられた朝鮮族だったりする。
それなりに苦難の歴史があるんだろうけど、若者だと会話も現地語化したりしてて、アイデンティティーはどの市場でもお目にかかるキムチだけだったりするから、食のパワーはやっぱり最後のとりでやね。
最近は韓国企業の進出も活発で、車はDAEWOO、電気製品はLGがかなりの浸透度。そんなわけで、今も昔も結構なじみ深いのが「コレアニ」みたいですね。
◎参考写真1:市場は人の集まるところ。だからお声をもらう
「タリバン」
もちろんあのタリバン。
ウズベクはイスラム国家なのでこっちのほうがウケルかな、と思って久しぶりにひげをのばし始めたのと、決定的なのは帽子。もう10年前にパキスタンで購入したお気に入りがもろ「アフガン部族仕様」だったりするから、こんな声のかけられ方をする。
じゃあ、モスクとかにもただでいれてくれよなっ!
といいたくなるね。
「キタイ」
確認したわけじゃないけど、遼王朝をたてたモンゴル形の契丹部族が「キタイ」だったから、多分「モンゴル族」だと思われてるんでしょうな。これくらいだったらまあ、「想定内」でしょう。
そう。
貴様らの国をじゅうりんして巨大帝国を打ちたてたハーンの末裔なのだよ
と言ってもいいんだけど、言葉足りず。それに予想がぜんぜん違ってたら恥ずかしいし…
(※後述:キタイはロシア語の「中国」と分かりました。あ〜ぁ)
一方で間違いないのが「チン」。
「中国」もしくは「中国人」。実はこれ、中東では超メジャーなこの差別用語。
「チニ、チニ、チ〜ニヤ」
「チャン、チュン、チョン」
など応用形もあったり。東洋系の顔を見れば確かに人口的な比率から考えて「中国人」と思うのはある種当然。でも、なぜこんなに馬鹿にしたがるのかはいまだミステリー。
久しぶりに浴びせられるこうした言葉に、
そうだよ。昔はただ無視だったけど今はその中国語しゃべれんだよなぁ
と逆にこっちも感慨ひとしお状態かな、と。
「オシン」は「おしん」
あの橋田ファミリーのはしりですな。なんでほかのは国名、民族名なのにこれだけ固有名詞、しかもドラマ名(女性名)で責めてくるのかっていうと、またしても「中近東汎用パターン」。とてつもなくこのドラマの受けがよろしいようで(苦笑)。
「おしんには人生のすべてがある」
とはブハラの宿の若いにいちゃん。
「おいおい。今からそんな老成したこと考えなさんな」
とのどまで出かかるが、それくらいにこの国の「おしん教」も度が過ぎているらしい。
それくらいだから、街角でも「おしん」「おしん」とよく聞くんだけど、わたしはおしんじゃないし、
「おしん」と分かるんなら、まずは「ヤーパンニ?」からだろう
と、ものの順序が結構気になるわたしでした。
もちろん、
すれ違う人たちに毎回毎回国籍を聞かれてるわけじゃなくて、
「ねぇ、あの人って韓国人かしら?」
とか
「ほら見ろよ。あいつタリバンだぜ」
なんて風に仲間内で話しているのがこっちの耳にまで届いてしまうと言うのが大半。だからいちいち
「いえいえ、ヤャパンニ(日本人)ですよ」
と答えることもおっくう。
ただ、だいぶ間をおいて
「ハロー」
と声をかけてきたりするから困ったもの。
向こうさんも街角に突如現れた国籍不明のいい男に興味津々、それでいてためらう気持ちもあるからこの時間差攻撃なんだろうけど、せめてすれ違う前までに声をかけましょう(笑)。
◎参考写真2:そんな感じで暮れてゆくブハラの夕べ
宿代(Nodirbek B&B) 12500SUM
by itoyamamakoto
| 2006-02-19 14:03
| またまた旅に出ました