2007年 10月 02日
今年のガンディグッズ |
今年もやってきましたガーンディー・ジャンティー(ガンディの誕生日)。
こちらインドは世界一祝日が多い国といわれつつ、実はたった3つしかない国民的祝日(全インドが休み)のひとつ。ちなみに残る無数の祝日たちは宗教的な意味合いなんかがからむため、州ごとに実施の有無を決めてるみたい。
そんなわけで今年もまた、急進右派青年の凶弾によって倒れたガンディが火葬された場所「ラージ・ガート」に行くことにしたんだけど、はっきり申しまして、その意気込みたるや昨年の比ではなし。目的はただひとつ、あるアイテム購入のため。
だからデリー市内にあるガンディー関連施設について興味がある方は、去年の日記「連休ガーンディー締め」でも拝んでちょうだい。
でもって、そのアイテムとは?
昨年、ラージ・ガートで購入したガンディーキーホルダー。
そこに描かれた彼の顔の憎たらしさたるや、一部のガンディーマニアから絶賛を浴び、垂涎のアイテムになってたものの、悲しいかな南方巡業(南インド一蹴の旅)の途中、バスの中で盗難されるという非業の最期をとげてしまった逸品。
その経緯についても、これまた12月24日の日記「クリスマスプレゼント」を参照あれ。
巡業終了後、ラージ・ガートその他、ガンディーに関わりあるような場所をくまなく訪ねてそのキーホルダーを探し回ったんだけど、再びあの「ダークサイドガンディー」に巡り会うことはできず。
唯一の例外が、デリー有数の名門幼稚園高校一貫校「Sardar Patel Vidyalaya」の図書室くらい。キーホルダーではなく、同じ画家の手による彼の肖像画が、生徒たちに渋いにらみを利かせておりました。
そんなこんなだから、キーホルダーへの思いは募るばかりでいっこうに沈静化の気配なし。もう
去年買ったあの場所(ラージ・ガート)、あのタイミング(ガンディー誕生日)でしか発売されない「限定アイテム」なんだ
との思いを唯一の心の支えとして、きょうという日を待ち望んでいたわけですよ。大人買いしてやるくらいの意気込みで(笑)。
ラージ・ガートまではバイクすっ飛ばして約30分。日頃は閑散とした昼寝に最適な公園も、この日ばかりはガンディー主義者、社会科見学児童群、観光客たちなどでかなりのにぎわい。さらに今年は政府首脳に加えて、この国を歴訪中のインド系アメリカ人の女性宇宙飛行士も参拝に訪れたらしく、警備もかなりの数が取りそろえられておりました。
そんなか、ひときわ輝くオーラを発見。
ガーンディーです。
丸ぶちメガネに、白い木綿の衣、杖を持って泰然自若と歩き回っているその姿。
まわりには自然と民衆が集まり、記念写真に応じる様子にも大人(たいじん)の雰囲気が備わっていらっしゃる。
おぉ、乱れたこの世を正しい方向に導くため、とうとう生き返ってしまったのか。
しかも傍らにはジーザスまでつれて。
ん?
あのジーザス、女子ではないかい?
ガーンディーも転生したての活仏なみに幼そうだぞ。
おっ、あの2人、お父さんらしきインド人のビデオカメラにおさめられた自分たちの映像をチェックしてるぞ。
おお、ありがたや、ありがたや。
どこにも子どもを使って目立ちたがる親御さんというのはいるもので、あやうくそんな寄り道にはまりそうになりながらも、やっぱりわたしの使命はガンディーキーホルダー。
ラージ・ガートの東西両出口にもうけられた特設記念品販売所。
うん、そうそう。ガンディー名言集や独立当時の歴史を紹介する書籍などにまじって、キーホルダーコーナーも、去年と同じように…
あったーっ!
でも、ないーっ!
悲しいことです。販売されてたキーホルダーは別バージョンのみ。金色と銀色の2タイプがあって、表にはいまいち輪郭のはっきりしない彼の肖像が、裏面には「私の行動こそが私のメッセージだ」という言葉が彫り込まれているだけ。
例のカラフルで表情豊かなガンディーとはほど遠く、つまりは普通の記念品なわけですよ。
ああ、もうだめなのか。
そう思ってもあきらめきれず、しばらくその売り場の商品を眺めていると、文具品コーナーに小さな奇跡は待っておりました。
ダークサイドガンディーボールペン(喜)!
たぶん普通のボールペンのクリップ部分に、直径2センチすらないようなミニガンディーを取り付けただけの商品。でもダークサイドっぷりは健在だし、なにより9ヶ月の時を経て、またわたしの手元に戻ってきたこと自体が嬉しすぎる。
問答無用で即購入。
このアイテムを胸に挿してさえいれば、一年間、インド人の注目を集め続けることができるでしょう(迷惑?)。
by itoyamamakoto
| 2007-10-02 13:45
| まちかど歩けば新発見