2007年 06月 22日
どっぷりと上海博物館 |
こちらで機械関係の日系商社ではたらいている、わが宿主おさむちゃん。
金曜日はとうぜんお勤めがありますから、わたしも8時前には彼とともに外出。歩いて10分の距離にあるオフィスを軽くのぞいてから、単身上海の町へ。おさむちゃんの仕事が終わる夕方6時まで、フリータイムの始まりはじまり。
朝マックがちゃんとバンズでなくマフィンを使ってたり、地下鉄にもバスにもタクシーにだってつかえるSuicaタイプの「共通交通カード」なんかも普及してたり、とにかくまだ午前様のうちから上海の「中国らしくなさ」をしみじみ感じつつ、なかなか決まらない「本日何をしようか」というテーマ。
人様が汗水流しているあいだ、どうやって時間をつぶしていいのか迷うなんてこれこそ贅沢の極み、ぷー太郎の鏡ってもの(笑)
結局のところ、出向いたのは上海博物館。
某ガイドブックにあった「中国一の質を誇る総合博物館。じっくり見て回ると2日はたっぷりかかる」という誇大広告に乗っかってしまいました。
で、はたしていかがなものだったのか?
一般入場券は20元(約320円)、学生ならばっさり四分の一の5元。日本の国立博物館や民間でも映画館などで通用するJawaharlal Nehru大学の学生証が通用しないあたり
「インドを仮想敵国視している証か?」
と、初っぱなからへそを曲げてしまったんだけど、その後はたっぷり7時間半、浸らせていただきました。2日はちょっと無理ですな…
1952年の開館で、収蔵品数は約12万点。建物は地下2階地上5階建てで、実際の展示は1階から4階までの4フロア。
とくに青銅器、陶磁器、書画のコレクションで世界的に名をはせているとかで、おっしゃるとおりっ!
それに、何よりこの博物館のすばらしいところ。
写真撮影完全OK牧場という太っ腹なところでしょう。
書画のコーナーとかではさすがに「フラッシュ禁止」という制限があったものの、国宝級のお宝だろうが、何十枚撮りまくろうが、どんな恥ずかしい角度からだろうが、要するに他の客の迷惑にならない限り相当なことをしたって大丈夫な雰囲気。
それに、「ART IN AMERICA 300 years of Innovation(アメリカ芸術300年)」という特別展も開催中で、バスキヤの生作品を初めてみることができたのも副収入といえなくもなし。
難癖をつけるとしたら、塑像(≒仏像)と少数民族のコーナーが若干うすかったんだけど、それはここが一都市の博物館だってのを忘れさせてくれてる証拠。すべてを求めるのはいけません。
感知センサーによって照明に明暗をつけたり、各セクションごとに準備された多国語(中日英)パンフレット、ほしい展示品の絵はがきがたくさん見つかったミュージアムショップの充実ぶりなどなど、中国4000年の歴史に恥じない品格と質を備えた博物館だったのではないでしょうか。
そうなんです。そういうことで、あっという間に日も暮れまして、これからはアフター6の始まり始まり。
おさむちゃんと会社の同僚めいにゅう一人も加わって3人でお食事へ。
オフィスから歩いて15分。貴州料理の大人気店で、酸っぱいトマトスープで貴州烏江魚という川魚を煮込んだいわゆる酸辣湯がおすすめらしく、スープと白菜、豆腐をお代わりしまくる品のない客に成り下がるほどに堪能させていただきました。
これだけビールが進むスープは後にも先にも初めてですな。それに、またしてもおごってもらいました。何ともいいご身分です。
その後、黄浦江沿いの外灘(バンド)に夜景観察。
川沿いの老朽ビル、高層ビルたちがみなきらびやかな電飾をまとい、まるで3ヶ月前のゴールデンテンプル深夜参拝を思い出させる美しい光景が広がっておりました。が、あのときのように
「なぜわたしがいるのでしょう?おじゃま?」
というシチュエーションなのも同じだったりします(笑)。
続いて、日系四川人つながりで、いつの間にかこっちで日本語教師やってるシャーメイも合流。上海のサイゼリアにて彼女の門限ギリギリまで、こっちの生活や仕事の話など近況報告会をつらつらと。
つまりは、みなさんそれぞれに頑張っているわけです。
わたしも後悔ないように、人にとことんうらやましがられるくらい今の時期を遊び尽くさねば、ということで思いを新たにしたミニ四川の会だったのでした。
by itoyamamakoto
| 2007-06-22 19:20
| まちかど歩けば新発見