2007年 05月 26日
軽井沢別荘に寄生中1 |
昨夜のうちからインド留学生仲間、Takaちゃんの実家@練馬に滞在中。
初めておじゃまする他人の家、しかも別のインド友だちYattamとの飲み会で十分に酔いだくれたあと、Takaちゃんを最寄り駅まで呼び出し、午前さまでおうかがいするという狼藉にも温かく受け入れていただきました。
ウエルカムドリンクとして伝説のラム酒「オールドモンク・ゴールドリザーブ」も飲むことができたし。
ただ、ご家族はすでに寝静まってたわけだから、なかば家宅侵入みたいなもんでしたが…
翌朝、Taka母、Taka父ともテーブルを囲んで朝食。
とかく人間関係希薄になりがちなこのご時世、よそさまの家庭の懐(台所)にまで切り込んで家族団らんのようすをかいま見れるってのもなかなか得難い経験だろうし、出されたもんを何の遠慮なくぱくつきながらも観察は怠らず。
まあ、ざっくりたとえるならば彼からの話にも聞いてたとおり、宮川大介花子的な両親のお姿、しかと見届けましたよ。
ところで、なぜわたしが人様の家に上がり込んでいるのか。
そりゃあ、こちらは宿無し男。雨露をしのげる場所を提供してくれるんだったらたとえ火の中、水のなか、お酒でも掲げておじゃまするわけだけど、すでに前日のうちにインドビザもめでたくゲット!(パチパチ)、すでに大都会Tokyoには特に用事もなくなっております。
でも、Takaちゃんから数日前、メード喫茶への道すがらから
「itoyamaさん土日あけといてね」
「軽井沢行きましょ。姉ちゃんの別荘あるんですよ。友だちも呼んでるし」
と、ストーカーまがいに何度も迫られてたりして、そりゃあ「軽井沢の別荘」なんてこれまでの人生に一度も親しみのなかった言葉だし、バカ騒ぎできる知り合いとだけだったら諸手を挙げてOK牧場ですよ。
でも、人みしり激しいわたしにとっちゃ、Takaちゃん以外の予定参加者3人すべて初対面ってのはちょっと酷な提案。
だからかなり渋り顔だったんだけど、その後も彼と会うたびにしつこく迫られたわけだし、参加人数が減った(≒たぶん何とかわたしの手に負える)ことなんかもあって、とうとう首を縦にふっちゃってたのでした。
ところが、ふたを開けてみれば、横川の峠の釜めし。
…それはお昼ご飯でした(笑)。
信越本線横川駅の有名駅弁は宮内庁御用達ってくらいだから確かにうまかったけれど、中国、インドのサイズになれちゃった者としてはちょい少なすぎ、スープが墨のように真っ黒な関東風味付けの山菜そばをおかわわりしちゃいました。
飽食の時代といえど皇室の胃袋はまだ胃拡張にはなっておらず、つまりは日本の未来も明るいってことが確認できましたな。
そんな昼ご飯のふたを開けるよりも時をさかのぼって今回の別荘ツアー、ふたを開けてみれば参加者はわたしとTakaちゃん以外、Taka姉さんだけ。Taka友たちはそれぞれに他用があったみたいで
「すいません、正真正銘、ヒマですから」
姉弟の水入らず旅に割って入ってしまった牧場主、初めて乗り込むメルセデスベンツの助手席にてそんなことわりの一言。
仁義を切っちゃえばあとは多少は無礼講でも大丈夫でしょう、というのがわたしの生きる道。
Takaちゃんには申し訳ないけど最年少ってことで運転に専念してもらい、これまたお酒好きらしいTaka姉さんのお誘いもあって、三十路'sは高速(関越道)に入るやいなやビールの500ミリ缶で乾杯したのでした。
横川インターで高速を降り、釜飯かました後、さあ、いちろ別荘へ。
おっとその前に七輪でいただく夜のバーベキューの買い出し&ガソリンも買い足さなきゃね、と地元おばちゃんに近くのスーパーの場所を尋ねると、
「SEIYUに行きなさいよ」
「2階には若い人たちが遊ぶところもいっぱいよ」
「その先のT字路(てーじろ)をまがってね」
などと聞いたことの3倍くらい答えてくれる親切さ。しかも繰り返し説明してくれるたびに行き方が微妙に変わってたりするからまるで禅問答。
そのやりとりはまるで笑福亭がNHKでやってる番組か、所さんのダーツの旅みたいで、満腹になった胃や腸にはほどよい刺激、とにかく笑わせてもらいました。
買い物も無事に終え、今度こそはいちろ別荘、すでに標高は1000メートル超。
こんな場所、九州じゃ阿蘇か久住のかなり山の方までのぼらなきゃ体験できないわけで、さすがに本州はでかいな、なんて思って車窓からの景色を眺めれていれば、いよいよ森の中に侵入。
緑に囲まれております、マイナスイオンでまくりです。
別荘は山の中。数年前にひと山丸ごと整備して売り出されたという別荘区画の一角で、さすがに絵に描いたような大豪邸じゃないけど、6畳一間以上のスペースがあったら逆に落ち着かなくなるわたしにとっちゃすでに別世界のスケールでしょう。
とうぜん恐ろしくて
「おいくらなんですか?」
なんて聞けませんでした(笑)。
たとえ久しぶりに来たとしても電気はあるし、水道もちゃんと出る。同じ大自然に囲まれたチャンドラバーガ寮とは快適さでもって天と地の差。
同じ緑に囲まれながらバーベキューをしたとしても、あっちはいつインド人の邪魔者が闖入するかもしれないリスクを背負いながらで、こちらは七輪で和の彩り鮮やか、落ち着いた大人の空間です。もちろんサントリーのプレミアムビアーも日本でしか味わえない贅沢。
酔い覚ましには別荘の管理会社が運営する温泉にてひとっ風呂。帰国後初めてまっとうな湯船につかり、いよいよインドのあかも洗い落としたところで、まさに極楽気分。
ほぇ〜〜〜
夜も更け、温泉であったまった体も震えるくらいに夜気は一気に冷え込んだんだけど、それもまた風情。備え付けの暖炉があれば部屋のなかはかなり暖か、もうちょっと飲んだりおしゃべりするつもりだったのに、静かな闇に包まれ、心地よく眠りについてしまったのでした。
by itoyamamakoto
| 2007-05-26 10:24
| まちかど歩けば新発見