2006年 11月 06日
酒の力でお口も滑らか |
「女の人との付き合い方は彼女の『質』によって変わります」
「それに釣った魚にはもうえさは与えませんよ」
先日のスピーチコンテストで準優勝をおさめた拉富勒君のお祝いするパーティーがチャンドラバーガ(寮)の一室で開かれました。
こんな場合、周りの仲間が一席を設けて受賞者をねぎらうってのが日本じゃ一般的なんでしょうが、こちらでは受賞者がおごらなきゃいけないのがルールのようで、要するに「ホールインワンパーティー」みたいなもんでしょうか。これは中国とも同じですな。
てなわけで、拉君は自腹で10本ほどビールを購入。われわれ日本人3人もそのお相伴に預かることになったのでした。
これまで彼らとはしらふでしか付き合ったことなかったんだけど、とにかくここでの会話がバカ受け。とりあえず一人一本ずつ支給されたビール瓶を片手に、
「ヒンディー語で『好きです』と『愛してます』は違います。日本語ではどうですか?」
「かわいい女の子に会いたければ、DU(デリー大学)に行ってください。ここはちょっと…」
といったまだかわいらしい内容から、
「上級生には『女』がたくさん」
「JNUのジャングルでは野生動物以外の生態も観察できますよ」
「女の子を誘うには『ジャングルに孔雀を見に行こう』がキーワードです」
「縦揺れしている車があったら要注意です」
などなど。
本日の参加者には、キャンパス内を彼女とツーショットで堂々と歩き回ってる奴らもおりますから、当然のごとく、蘇連独楽君のような「夢見る男子」ではありません。
とにかく男が集まり、酒が入りゃ、その後話がどっち方面に進んでいくのかなんてのは万国共通。
そう、川の流れのように下へ下へと流れていくものなのです。日本の大学生飲み会もたぶんこんな感じなんでしょうな(ちょっと遠くを見やるわたし)。
こんな状態でも「こいつらやるな」と思ったのは、酒が入っててもみんな日本語使用を心がけてたこと。
日頃おとなしめな感じの学生だって、この場ではどんどん日本語で会話に参戦してくるから、わたしとしても新キャラのカテゴライズに追われ、脳内運動は活発化するばかり。
こいつら、酒飲んで演壇立たせりゃ、みんな入賞できるんやないかな…
もちろん日本人だって酒の席のお乱れでは決して引けを取らないわけで、最初こそ、
「いやぁ那君よくやったよ。全国大会こそトップとろうぜ」
「阿君もスピーチの内容だったら優勝。総合評価でも絶対に4位(次点)だからね」
なんてふつうに「お疲れさま会」だったんだけど、次第に
「インド人の女の子たちにとって俺ら日本人は恋愛対象になりえるわけ?」
から
「絶対日本留学しろよな。そしたらネオンの奇麗な夜の町にも連れてってやるから」
極めつけは、急に立ち上がった某氏。
「おめえら、今度こんな野郎ばっかのむさ苦しい飲み会に呼んだら承知しねえからな。女の子がいなかったら次からオレは帰るっ!」
スピーチコンテストも真っ青な感情移入、腰の入ったジェスチャー。
(まったく楽しい人だよ。あんたは)
もちろん彼の意見に反対する理由も特になく、3年生のみなさん、我々の日本語教育活動に少しでも敬意というものを抱いていただけるのであれば、そこんとこどうぞよろしくでございます。
とは言いつつ、厳しいことも少し。
◎参考写真:宴会の数時間前に開かれた「第3回日本語能力試験2級模擬テスト」
合格ラインに達していたのは受験した9人中4人…
うむ。試験本番までは残り1ヶ月。
楽しいことは大好きだけど、もう浮かれてばかりもいられない。
さあ、モードを切り替えておべ〜ぇんきょしましょ
でしょ?
by itoyamamakoto
| 2006-11-06 14:26
| いろんな交流してます