2005年 05月 26日
かなり語言実践活動4 |
最初に断わっときますが、偉ぶった人と途上国の警官が嫌いです。
前者は他人の迷惑を気にしないから。
後者は大局を見ずに小銭をせびるから。
本日の実践の舞台は始皇帝の「兵馬俑」だけど、あまり気乗りしないわたし。
だって始皇帝のおっさん、世界史上でも一番偉そうじゃないっすか?
そりゃ戦国時代を制したんだから、すげーことしたのは間違いない。
郡県制の施行に文字、度量衡の統一だって本人のアイデアではないにしても、中華国家の礎となる制度を確立したのだから評価に値する。
でもやっぱり、お後がよろしくないようで…。
ご乱心なされたお偉いさんほどたちの悪いものはない。
これは古代も近現代も同じ。
度重なる土木事業による人民の酷使、焚書坑儒に代表される言論・思想の統一。
なーんか主語を変えるだけでここ最近の某国でも通用しそうじゃないですか。
それなのに観光客もあんな楽しそうに押し寄せちゃって。
ホントにいいのー、なんて思ったりもする。
かなり毒を吐いてしまったけど、語言実践活動には使えないオフレコ話。
どうしても気乗りはしない。
己を鼓舞する何かを見つけよう。
それこそが本日のテーマ。
だけれども、西安への移動は4時間もあったはずなのに、いつのまにかバスは目的地に到着してしまう。
さあ、参観が始まってしまいました。
想像以上の広さとおびただしい数の兵馬俑に、わたしのうんざり度はさらに倍。
気分転換に、と道ばたの花やおみやげ屋の珍品を写真に収めるが焼け石に水。
西安まできたのに、このまま無益な一日を過ごしてしまうのか。
どうする?さあ、どうする?
そんなとき、懐かしのアニメソングをバックに救世主が現われるのだった。
そのー名も、そのー名も、「宝鶏新出土青銅器珍品展」♪
かなり字余りのため、なんじゃそれ、と思う人が多分百人中99人。
私もその中の一人。
実際には、兵馬俑博物館の一角で開かれていた企画展の名称。
宝鶏は西安のさらに西。
西安からの道が、四川とシルクロードに分かれる分岐点にある交通の要衝。
当然、その地の利を生かして古代より多くの文明が発達してきたところ。
その宝鶏で2003年1月、西周歴王時代(紀元前877−841)の遺構が発見され、企画展は出土した青銅器を中心にした展示だった。
青銅器には計4000字以上の文字が記され、それまで事実関係が明らかでなかった司馬遷「史記」の記述(西周歴代王の系統)を裏付ける内容も含まれているという。
さらには青銅器にかたどられたヤギからは、その昔、宝鶏あたりにまで影響力があったに違いない羌族の影響を思い起こさせるし、烏の青銅水差しは、四川が誇る超古代文明「三星堆」のシンボルそのものだ。
そうなのよ、これこそが歴史なのよ。
見る人の想像力をかきたてるじゃーあーりませんか。
ただ、やっぱり、悲しいかな団体旅行。
気分はもう最高潮寸前なのに、ターイム・アップ。
せめて余韻を楽しむため、もう一度展示品を目に焼き付けるくらいは。
えっ、それもだめ?時間がない。
そんな殺生なああああぁぁぁぁ………。
本日の語言実践 : 以史為鑒(歴史を戒めとする)←流行語
by itoyamamakoto
| 2005-05-26 02:37
| エンジョイ!学生生活