2005年 09月 27日
チベット超女選びます |
「No1美女」を決めるのはあなた
さあ丹巴に急げ
【9月27日=華西都市報】
丹巴美人谷で開催中の「ギャロンチベット族風情祭り」では一年で最も魅力的な催しである美人コンテストが6つの会場に分かれて鳴り物入りで行われ、初っぱなから炎のような人気を博している。今年の美人コンテストの一番の目玉は間違いなく来場者による審査員制度、祭りが始まってから今までに数千人の旅行者が当地を訪れており、各会場で計数百人の一般審査員によって「金花(優勝)」「銀花(準優勝)」が誕生した。祭りは今月30日まで開かれ、もし今から美人谷に行くのであれば、28日が最適。「金花」「銀花」にお目にかかれるだけでなく、機会があればコンテストに参加して自らの手で最も美しい「金花」を選び出すことができる。
【評】
国慶節が近づいて参りました。
人と会えば挨拶の次に交わされる話題は黄金週間どうすごすか。何やらまちはあわただしさを増しております。
とうぜん旅好きのわたしも心中穏やかではありません。
しかして新聞でもゴールデンウイークネタがあふれかえるわけです。大モノから小モノまで。今回の記事は小ネタの典型ですが、わたし的には看過できない理由はおわかりでしょう。
ギャロンというのは、四川省西部の山岳地帯を南北に二分するアムド(北)とカム(南)という二つのチベットエリアに挟まれた一地域の総称で、その中心地が丹巴という街です。成都からは約400キロ離れてます。
ギャロンチベット族は同じチベット仏教徒ながらも周囲のチベット族とは違う言葉を話すなど独自の文化を持つとされ、アバ南部に暮らす羌族との文化的類似性も指摘されています。
でも一般中国人にとってはそんなことどうでもいい訳で、とにかくギャロンといえば美人の産地として有名です。
特に美人が多いとのいわれがある「美人谷」という地域まであります。本当に美人を多く産出するからそのような名がついたのか、それとも谷の名前が先にあったからいつのまにか「美人が多い」と言われるようになったのか、は分かりません。
わたし的にはあまり美人のチベット人女性に巡り会ったことがないんで、いまいち信用できないんですよ。
さてこの記事によれば、今年の風情祭りは特に盛り上がっている、ということですね。
ずばりあれの影響。中国版浅ヤン「超級女声(スーパー歌姫)」
一般人による投票で歌姫を選び出すという手法で全国の老若男女に旋風を巻き起こしている番組をギャロンのお偉いさんたちもパクっちゃったということ。
まだこのギャロン地域は全中国的に知名度のある地域ではありませんが、逆にそこまで受け入れ施設も少ないだけに、四川から客を集められばそれだけで十分。
その点で「超女」に目をつけたお偉いさんたちはなかなか抜け目がないと思うわけ。
それはこの四川は全国でも極めて超女人気が高い、熱い地域だからです。「超女」の1位と3位の女性は「美人の産地」として知られるこの町の「産品」。文明都市ランキングには入れなかった成都市ですが、こと「超女」に関しては四川人のプライドをだいぶ満足させております。
当然「そんなコンテストがあるの?じゃあ自分が選んでやろうじゃないの」という御仁も多いはず。
新聞上では堂々と「チベットの”超女”を選ぼう」なんていう見出しで広告を出している旅行社もあります。普通に祭りを覗いて民族舞踊を見たり伝統建築を訪ねたりするほか、審査員として参加できるのがみそ。成都発3日間のツアー。旅行団の一員として参加だったら350元(約5000円)、自分の車を運転して行くんだったら230元(約3000円)でOK。
「丹巴の美女があなたのお越しをお待ちしております」
広告欄にはこの見出しの周りにハートマークが踊ってます。
わたしも行きたいんですがね。本業の「チベット語」の授業がわたしを自由にしてくれません。今後の紙面で「金花」を手にした女性の写真を心待ちにするだけです。どうも今回の記事をみると電話取材だけで終わらせた感じが強いので、メーンイベントだけは現地取材をお願いします。写真が命なんですから!!期待を込めて★★★★☆
by itoyamamakoto
| 2005-09-27 20:59
| これは面白ニュース!?