2006年 09月 13日
印日交流でおじゃま虫 |
またしてもJNUは奇特にもインドに関心を持たれた日本人の一行を受け入れることになったようで…
そしてまたしても窓口役として旅行代理店や空港をせわしに走り回る日本語科修士課程のスレンドラ君。
さらにまたしてもそのネタ元からいち早く情報を聞き出した、のぞきが趣味の我々日本人連中。
「今度はどんな輩がやってきたん?」
と呼ばれてないのに、そこにいるのが当然かのようなふてぶてしい面構え。
ちなみに今回もまたいらっしゃったのは学生さんたち10人ちょっと。
すでに東のカルカッタ、南のプネーなど2週間くらい回ってのデリー入り。
名前は忘れちゃったんだけど、日本では学生が主体となって世界各国のやっぱ学生たちと相互交流を続けてる組織があって、インドに来たのはその組織の中にあるインドグループ(多分インド学生会議)のメンバーたち。
このインド学生会議。隔年交代で両国からの訪問を繰り返していて交流自体は10年目を迎えてるとのこと。
2日前にデリーにある国際交流基金の小ホールで開会式があって我々はそっからすでに参加。インド外務省の役人や日本研究のお偉いさんが呼ばれているあたりはなかなかの宮抱えっぽさ、こんな機会でもなけりゃのぞき見ることはできません。
式典のプログラムはしょっぱなが
「Tea Break」
ほえぇっ?
でも、うん。
正しい。
インドじゃ会場にたどり着くまでが一苦労だからな
と、やっぱり納得。
ただし、本屋に行くと不思議にお腹が痛くなるように、こういう場に来るとなぜか笑いたくなってしまうわたし。
妙なハイテンションで連れの日本人を困らせつつの約3時間。快適なクーラーとインド人による中島みゆきの「地上の星」合唱、どこかの小学校の運動会で見た以来のソーラン節だけしか記憶に残らないどこかの梅酒のようにさ〜らりとした開会式でした。
で、2日目(きのう)。
ようやく学生会議らしいイベントがスタート。
つまりはJNUの言語学部に場所を移して学生らしく相互理解を深めるためのディスカッション。
テーマはもちろん学生らしく、
教育
文化
国際問題
女性問題
に分かれてそれぞれ日印が3対3くらいで2日間じっくりと。
当然数のうちに入っていないアブラムシ(※鳥栖的方言)なわたしどもはご様子をうかがいながら昨日は国際問題に、さらに本日は文化のグループに潜入成功。
基本的にはテーマに沿うかたちでそれぞれの国の実情を説明して、相手から質問を受ける、さらに問題点を浮き出して議論を深めていこうという、手順でかなり本格的。
彼ら彼女らとは一回り近く違ってるわたしですが、そんな老骨もそれなりに使い道があるみたいで、両国側とも当事者だからかどうしても言葉不足になってしまうポイントあたりをおせっかいにならない程度に背景説明、通訳のアシストさせていただきました。
ところで、やっぱり気になったのはインドの学生のみなさんのあたってくだけろぶり。
討論好きなのは分かりますし、実際の話自体は身のあるものだったかもしれません。でもその環境づくりというか、準備段階での不手際や滞り具合を気にかけるものはなし。ほんっと人っ子一人をりません。
たとえば、日本人にインド娯楽の王様であるボリウッド映画の素晴らしさを体験してもらおうと思い立ったからにはもうそれを実行したくてしょうがなくなってしまう。
日本人にインド映画を見てもらおう
↓インド人連中たちで盛り上がり
ならば映画を近くのマーケットまでVCDをかりに行こう
↓当然最低往復30分
見てもらいたかった映画は見つからず。結局ほかの映画を見ることに。
↓電話して在庫を確認するとかは想定外
上映場所である会議室の利用は午後4時半まで。でももうすでに2時すぎ。
↓3時間半の映画の半分も見れません
ここまではインド人学生連中と、我々一部日本人だけが知っている成り行き。
日本人側一行はすでにカルカッタの映画館でインド映画は経験済みだったという、結局のところは「まあ見たんだったら大丈夫じゃん」というインドらしくもなあなあの結末。
この間日本人学生たちには何の説明もなく、自分たちで勝手に事を進めて、しかもそれが上記のように全く手際よくないから、だらだらとした時間が過ぎてゆくばかり。
半分受け入れ側の立場でもあるわれら在印日本人からしてみれば、歯がゆさ&面映さがつのるばかりでしたな。
◎参考写真:会議は進む、されど踊りは見れず@デリー会議
そんなペースで1日目も2日目もディスカッションはタイムアップまでただだらだらと、午前10時から午後4時までの長丁場。
そんな長い時間、集中力が続くはずもないし、効率もくそくらえ。
最後には各班からディスカッションの概要を発表してもらったんだけど、
「インドの学生と日本の学生の意識が近いことが分かりました」
という意識的な発言だとしたらかなりブラックな意見以外にわたしの心をキャッチする発言はなし。聞いてる他の学生も同じようでまるで魂の抜け殻みたいな状態。そりゃこんなだらっとした展開で最後だけぴしゃっとしめるなんて無理は要求でしょうよ。
明日はデリー観光、その後は世界遺産「タージマハル」にも足を伸ばし、来週には日本に戻られるという学生のみなさま。
これに懲りずにインドウォッチをつづけるもよし。人生の記念で終わらすもよし。とにかくお体に気をつけて思い出作りを続けてください。
ただ、夜の交流会がないことに一抹の物足りなさを感じるのはわたしだけでしょうか。間違いなくそうなのでしょうね(笑)
by itoyamamakoto
| 2006-09-13 15:58
| いろんな交流してます