2006年 04月 29日
麻辣四川8天漫漫遊7 |
さあて、麻辣四川8天漫漫遊も実質きょうが最終日。
普通だったら徐々に疲れが出てくるところなんだろうけど、徐々にエネルギッシュになられていくクライアントさまたち。
逆にわたしの方は…、精力を全て吸い尽くされていくような、ひからびていく感覚
困ったもんだ。
午前中は成都市北部方面に再出撃。
まずは動物園。
数年前に出版された某地球の歩き方に掲載された「パンダが十数頭」というとんでもない情報を見つけてしまった、にわかパンダマニアの母親(仮称)たっての希望。
「そげんおるわけなかろ〜もん(そんなにいるわけないじゃん)」
というガイドの言葉を120%馬耳東風。すでにまた、パンダの毛の生え方や肩のライン、口元の凹凸などに思いをはせているのでした。
成都市動物園は昭覚寺バスターミナルのすぐ北側。武候祠からだったら公共バス(1番)の終点で下車すりゃあるいてもいける便利さ。バスだったら約1時間。でもわれわれはタクシーだから8時半過ぎには到着。
実は昨晩食べた久しぶりの火鍋に腹をおかしくしてしまったわたし。
とにかく入園したころがちょうどピークだったりして、パンダよりも東北虎よりもチンパンジーよりも、とにかくトイレを捜して園内を早足散策。
火鍋隊メンバーに知られたらこれほど恥ずかしいことはないわけだけど、火鍋レベルの低下は結構なショックだったりするよね。庶民的な牛脂火鍋じゃなく、健康的な植物油火鍋にしたのが逆にいけなかったのだろうか。
さて、結論から申せば、成都動物園のパンダは2頭。
しかもかなりでかくてかなりのご老体。さらに眼が怖い。
屋内スペースも屋外スペースもガラスで仕切られているから、生パンダが見たければやはり熊猫繁殖研究基地(パンダ基地)に行くのがベスト。
でも、中国にいる野生動物の豊かさを実感するには動物園に行くのも悪くない選択。
シロクマとライオンと類人猿系以外は全て網羅
と言っちゃっていいくらいの豊かさ。
◎参考写真1:これはぜんぶ中国産の動物たち。のんびりしたものですな
もちろん、ここは動物園だから、
動物が可愛そう、動物本来の姿じゃない
なんて意見はあるんだろうけど、実際に動物園で動物を眼にしたときの感動が、わたしをアフリカのサバンナやボルネオの密林に連れて行くきっかけになったんだから、やはり動物園の存在は大切でしょう。
もちろん、まだまだ動物の過ごしやすい環境にあるとは言えないのも確か。でも、12年前に雲南省の昆明にある動物園で見た、
オオカミのオリの隣がハゲワシのオリ。しかも4畳半くらいの広さ
みたいな理不尽さはなくなってたんで、徐々に飼育条件も改善されているのではないか、とほのかな期待をしてしまうわたしでした。
成都市北部にあって、もう一つお茶の卸売市場「五塊石茶葉批発市場」。
以前にもこの日記にて紹介したことが→http://itoyama.exblog.jp/495934
その時も感じたんだけど、お茶は中国お土産に最適。四川の緑茶から、雲南のプーアル茶、福建、安徴の鉄観音、さらに台湾産の凍頂烏龍まで、食いもん好きの四川人ののどを潤し続ける市場。
クライアントさまたちの場合、四川にも雲南にも見向きもせず、沿岸部の烏龍茶一辺倒だったんだけど、何杯も何杯も試飲を重ねるうちに、「あれも、これも」「それもいいわねぇ」の連続。
50gの小袋にして10数袋分は軽く購入されたのでした。
更に前回も観光客を連れ回した杜甫草堂の北東にある送仙橋古玩市場(骨とうマーケット)では、水墨画画廊めぐり。
回廊状に張り巡らされた建物2階には水墨画を中心にした画廊、アトリエ、絵画教室なんかが密集していて、好きな人なら平気で数時間。実際に絵を描いている人たちの筆捌きを見たり、会話ができたりするのが魅力なんだけど、
「これは日本画の画法を使っている」
「中国の画は派手すぎて好きじゃない」
こんなことまで訳させられると、向こうの気持ちを害さないか、こっちはヒヤヒヤものですよ。
もちろん送仙橋は絵画マニア以外にも魅力的な場所で、陶器マニア、古銭マニア、民芸品マニアにもたまらない。新製品からアンティークまで数多くの海千山千を取りそろえているという成都で一番いかがわしい場所だから、お金持ちからそうでない人まで色んな楽しみ方ができてしまう。
当然物欲も刺激された母親さんは、まず翡翠でできた古めのペンダントをご購入。もちろん値引き交渉はわたしの仕事。観音菩薩の彫られた40元の代物。
続いては、昨年夏に新彊ウイグル自治区のパキスタン国境付近にあるカラクリ湖畔で、タジク族から購入した数珠状のブレスレットに変わる新しいのがほしくなったようで、更に同じような、それでいて値段は天と地ほど違うような水晶の数珠ブレスレットを品定め。
「うちは批発(おろし)だから」
といってなかなか値段を下げようとしない、店のゴッドマーザーに対して鳥栖のゴッドマーザーも相譲らず。
600元(約9000円)を境にした10元単位の攻防が長いこと続いたわけだけど、どうにか、お互い納得したのでした。
さあて、持参のバッグの容量を考えるとそろそろお土産購入も限界。
ホテルのある西南民族大学周辺エリアまで戻ってくると、武候祠となりにある錦里で四川名物「シルク」のハンカチ&ストールを、ついでにとなりのスーパーで四川の高級酒「五浪液」(52度、250mlで200元)などを購入して、はいしゅーりょー。
そして最後の晩餐。
四川料理の神髄を堪能してもらう
と思わせておきながら、成都で一番(味&値段)の広東料理を出すと噂の「銀杏(GINGYO)」にて午後8時半から始まるヤムチャずくし。
塾長、その女朋友、新店長、に愛の新旧火鍋隊まで含めた総勢8人での円卓。
◎参考写真2:肉食獣も草食獣も雑食も、みんなみんなヤムチャがお好き
プーアル茶はやっぱりうまい。甘ったるい広東料理には最高のマッチング。
魚団子のとろとろお粥、ぷりぷりのエビシューマイ、肉まん、スペアリブの甘辛煮
ビールが最低12元するのが難点だけど、この味付けだったらそんなにビールをほしくならないのもまたすばらしい。
「ひとり60元くらいはするらしい」
という成都通の某漫漫来オーナーから脅かされていただけに、財布の中身と相談しながらのちょっぴり悲しく涙の塩味も聞いた会食だったんだけど、実際のところは8人で314元という、我々レベルの高級外食とほぼ同じような値段でOK。
とうぜん、クライアントさまに大判ぶるって頂きました。
わたし的には、成都における過去の生活が暴露されないか、そっちの方でヒヤヒヤものだったんだけど、無事に「大人の会話」に終始していただき、参加者の皆さんには患者感謝でありますな。
by itoyamamakoto
| 2006-04-29 11:45
| いろんな交流してます