2006年 04月 23日
麻辣四川8天漫漫遊1 |
佐賀県の片田舎に暮らし、わたしのあんなことやこんなことなど恥ずかしい秘密を逐一チェック済み、さらには何とこのわたしと血まで繋がっている人物が2人、成都にやってきました。
わたしがHSKという牢獄から釈放(脱獄?)してフリーになったのを見透かしたかのような絶妙のタイミング。
一般四川人にあんなことやこんなことを言いふらされたらたまらないので、監視の意味を込めて母親、弟(ともに仮称)の滞在中の面倒を見てあげることにしました。
もちろん今年1月に見てきたばかりの2人の顔など懐かしいはずもなし。
福沢諭吉に見えるのは当然のこと。これ幸い、とうまいもの食いまくってやろう旅行を「わたし色」に染めてやろう、という野望が沸々とわき上がっております。
福岡空港を午後3時前に出発した中国国際航空(CA)機は上海浦東空港を経由して、定刻でも現地時間の午後7時5分に成都着。それがCAにも「あんなことやこんなこと」が多分あったんでしょうよ。約1時間の到着の遅れ。
これが地方空港発中国行きの悲しいところ。いくら直行便就航を誇ってみたところで向こうの国の都合優先だから初日夜着、最終日早朝発というスケジュールとなって正味の日程は総旅行日から2日をさっ引かなくちゃいけない。
とは言っても、
九州の人間にとって四川が近くなったことは事実だし、東京行きよりも安い航空券が手に入ったりするわけだし、替え難い恩恵も受けてるわけだけどね。
とにかく、予定を大幅に遅れやがったおかげで、
「初日は疲れたでしょう。刺激的な四川料理をいきなり食べさせるのは非常識な人間のすること。甘く優しい広東料理の飲茶で旅の疲れをいやしていただきます」
と思いやりのある声をかけつつ、成都で一番美味しいと評判「「銀杏(GINKYO)」で飲茶をばくつくはずだったわたしの胃袋はすでにアドレナリンの放出のしすぎでKO寸前。
「いっちょんうもなか機内食ば2回も食べさせられたけん今日は何もいらん」
「えっ?」
という一言で、食事の予定は急遽キャンセル。
わたくし、お客様至上主義ですから…(泣)
ちなみに意味不明な先の発言は女性の方の発言です。
まあ、ラサでガイドデビューの時もそうしたように、とにかく対面したクライアントと希望する観光先などの要望を聞いて今後の日程を固めることに。
エビ焼売やスペアリブの甘辛煮をパクつきプーアル茶をがぶがぶ、広東人たちのように口から色んなものをこぼしながら元気よく話し合い
ではなく、交通飯店の超標準的ツインルームにて暗く静かにお話し合い。
でも、ね。クライアントの要求はなかなか刺激的でしたよ。
「パンダと大仏ば見て、次が九寨溝と黄龍。雲南の大理と麗江にも行きたか。あっ『4つの妹の山』っていう場所も○○さん(我不認識)が『綺麗か』ちゆっとった…。行かるんね?」
どんなに辛い火鍋食いに行ってもこんなにふるえた記憶はない。
あなたは根本的な間違いをしていらっしゃる。
中国旅行に対して「九州旅行」くらいのイメージしか持っていない。
いくら今日一日慣れない飛行機の中で長時間じっとしてたからってそこまで欲を出す必要はないでしょう。
「せめて雲南と四姑娘山のカップリングだけはやめてくれませんか」
「あともう一度ガイド本をよく読んで。所要時間とかも書いてるから…」
これはこちらも緊急対策会議の開催が必要だ。作戦を練らなければ大変なことになってしまう。
クライアントの無理な要求をいかにかわすか
敏腕ガイドが更に超級ガイドに脱皮するための新たな試練と思って頭をひねるしかないね、これは。あっ、ホントにガイドになって牧場しめるわけじゃないから気にしないでね(誰がっ!)。
by itoyamamakoto
| 2006-04-23 18:27
| いろんな交流してます